Verdunkeln - Weder Licht noch Schatten
気がついたら7月になっていた。あぁ。
ドイツのブラックメタル、2012年作2ndフルアルバム。同郷のVAN Recordsに属しており、デモ、1st、本作2ndとリリースしてきている。Graupelや元Nagelfarの二人ブラック。
して内容は星の数ほどいるブラックメタルの中でも未だ類を見ない、独創的な音を出しているアトモスフェリックヒプノティックブラック。
彼らが持つ独自の霞がかかった浮遊感あるリフが素晴らしい。またメロディアスに展開するといったことはしておらず、あくまで彼らが持つ雰囲気を壊さないことに徹し、重苦しさを感じさせながらも暗く展開する完成度の高いブラックメタルを聴くことができる。
1曲目"Das Antlitz des Himmels"でいきなりぐっとくる。これは本作が販売される前にyoutubeで公開されていた一曲なので耳にした人も多いと思う。
2曲目"Am Ende des Abgrunds"ではアトモスフェリックさはそのままでスローに重く聴かせる洗脳サウンド。
続く3曲目"Die letzte Legion"は1stで聴かれたかのようなヒプノティックな雰囲気が強いながらもミッドテンポでノリノリなドラムのリズムに乗せて進行するスタイルであり、一番Verdunkelnらしいというか、そんな曲。
4曲目"Unsre Richter"はこれまでの彼らの雰囲気を踏襲しつつもザクザクしたリフが入ったり、ギターソロが入ったり、転調したりと、6分程度の尺の中で面白いことをやっている。
そして最後のタイトルトラック"Weder Licht noch Schatten"。この曲はほんと素晴らしい。今までのような重苦しいアトモスフェリックな展開から雰囲気は保ちつつも急にザクザクしたリフで疾走、そこに苦悶Voが載る。メロディックなんて様相は欠片もないが、だがこれが非常にかっこいい。途中転調してヒプノティックなリフで展開したり、構成も練られており、13分くらいあるものの聴いていて飽きない。
非常に独自性の高い音を出してるバンドで、近いことやってるバンドがそもそも思いつかない。強いて挙げるならレーベルメイトのThe Ruins of Beverast(新譜がそろそろ出る?)、Abususあたりか、神秘的なリフ、じめっと重いリフ、その辺。
とりあえずこれまでのジャーマンブラックを踏襲しつつなおかつ斬新かことをやっているVerdunkeln。とってもとっても大好きなのでこれからも追いかけるつもり。
ちなみに個人的な順位付けするとしたら、2012年リリースで最高傑作のブラックメタル。
1曲目ー。
タイトルトラック。Great!