2016年ベスト
遅くなりましたが、2016年ベストをつらつらと。
前年はジャーマンブラックとそれ以外でベストの記事を分けていた
(ジャーマンブラック編)
http://somberatmosphere.hatenablog.com/entry/2016/01/09/014623
(その他編)
http://somberatmosphere.hatenablog.com/entry/2016/01/14/014241
わけですが、今年は一つの記事に。
というのも思ってた以上に2016年リリースの作品を購入していなくてですね…。
とはいえこれまでの選出基準を変えるのも違うかなぁと思ったわけで。
なので今年も、
2016年リリース、再発を除く作品のみ
という基準でいきます。
そんなわけで選んだ作品は少なくなりましたが、とりあえず以下に。
1.ジャーマンブラックメタル編
* Odal - Geistes Unruh
言わずもがなのジャーマンブラックレジェンドの8年振りのフル。初期のスタイルに回帰した今作はやはり最高だった。湿り気溢れるメロが最高なジャーマンプリミティブブラック。
http://somberatmosphere.hatenablog.com/entry/2016/10/18/005958
* Trauer - A walk into the twilight
個人的にはOdalよりもこちらの方がガツンときた。これまでのBurzumish Black Metalをベースに、より寒々しく寂寥感溢れるスタイルに進化した快作。
http://somberatmosphere.hatenablog.com/entry/2017/01/05/013805
…以上です。他にも何作かは聴いたけど、ピンとくるのがなかったので。
余談ですが、Coldworldの新譜は前作の延長線上な印象は拭えず、期待以上の感動はなかったので、除外しました。
2.他のブラックメタル編
* Sorcier des Glaces - North
カナダのプリミティブブラックメタル。90年代から活動しているベテランながらも、2016年にまだこのサウンドスタイルを貫くか…でもかっこいい!と思わざるを得ない、古きよきブラックメタル。2016年リリースされたブラックメタルの中でで文句なしのトップ。タイトルトラック"North"の持つ寒々しさとメロウさの殺傷能力の高さは筆舌に尽くしがたい。
* Fluisteraars - Gelderland
オランダのブラックメタル、2016年EP。2曲しか入っていないものの、ジャーマンブラックに通じる湿り気溢れるプリミティブブラックで、今作も最高だった。フルアルバム自体は2015年にリリースされているものの、早くフルアルバムを聴きたいと思わせられた。
* Vredehammer - Violator
ノルウェーのブラック・デスメタル。元Eliteのメンバを擁する。ブラック・デスの暴虐さと勢いは失わず、最近のノルウェーのバンドでよく聴かれるどこか理知的というかプログレッシブな印象を受ける洗練されたサウンド。ブラックメタルというよりメタルとして一級品。SdGの新譜と同じくらい衝撃を受けた快作。
* Psychonaut 4 - Neurasthenia
グルジアの鬱ブラックメタル・ロックの最新作。Lifeloverの後を継ぐバンドはこいつらしかいないとずっと言ってるわけですが、今作も文句なしの快作。LifeloverやOfdrykkjaで聴かれる都会的鬱ブラックを推し進めた傑作。引き篭もり系DSBMとは違う方向の鬱屈さを感じられる。
* Hypnologica - Neutrino
UKのアトモスフェリックブラックメタル。Self-inflicted Violenceのメンバによる独りブラック。ポストロック、エレクトロニカのエッセンスを、寒々しいブラックメタルに上手く融合させ、独特のアトモスフェアを表現している。ColdWorldの1stを聴いたときと同じくらいの衝撃を受けた。
https://hypnologica.bandcamp.com/album/neutrino-2016
3.他のHR/HM編
* Megadeth - Dystopia
言わずと知れた超大御所の最新作。数多く作品をリリースしていながらも相変わらずのMegadethらしい捻くれたサウンドで文句なしのかっこよさだった。相変わらず、と言っておきながらも、何度聴いても飽きないくらい、曲に魅力があるなと感じた。いやはや、今までの名作に負けず劣らず。個人的には「Endgame」以来にガツンときた。
* Treat - Ghost of Graceland
スウェーデンのハードロック、Treatの最新作。前作「Coup de Grace」から6年も経っていたのか…。「Coup de Grade」で聴かれた疾走感あるポップなトラックは少ないものの、地味にじわじわくるメロディがたまらない。完全に後追いで全作聴けてないし、門外漢であるが、Treatらしいなと思わされる哀愁漂う北欧ハードロックでかっこよかった。
以上、9作。
2017年はもう少しブラックメタルを掘るようにしたいと思います。
本年も気まぐれ更新になるのは確実ですが、見てくれているごく少数の奇特な皆さま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。