Somber Atmosphere

ドイツのブラックメタルの感想を載せています

Kaltetod - Zwang

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ドイツのブラックメタル、2015年作3rdフル。同郷のEternity Recordsよりリリース。4曲37分弱。
2000年代中盤から後半にかけてKlage、Kaltetodはアンダーグラウンドジャーマンブラックの真髄をリスナーに叩きつけた強力かつ稀有なバンド。そんなKaltetodが2010年以来久しぶりに新譜を出した。

鬱屈した雰囲気をベースにアトモスフェリックに寒々しく疾走する展開は相変わらず。音質を悪めにして音の分離を潰すことでより寒々しい雰囲気を表現している。ギターのトレモロリフはジャーマンブラックらしい湿り気が溢れるテイストでやはりかっこいい。雑に言ってしまえば、いつものKaltetodだ。尺が長い上に少ないリフが反復されて使われるからかどこか洗脳されている感じを受ける。

2曲目"Zwielichttortur"はそれらに加え荘厳さすら感じられる。Lo-Fiな音質で奏でられる荘厳さ溢れる鬱屈した疾走展開は、カスカディアンブラックのそれに近いものを感じる。だがやはりそれらと違うなと感じるのは、ジャーマンブラックの湿り気溢れる展開が寄与しているのだろう。割と主展開ではミニマルな印象を受けるが、それでも12分飽きずに聴き通すことができる。本作でのキラーチューンだろう。

特に曲単位で大きく差があるかというとそんなことはなく、いつものKaltetod。Lo-Fi+鬱屈+湿り気。あぁジャーマンブラックは最高だ。

これまでのKaltetodが好きならば安定して楽しめる作品。

 

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最高である。