Somber Atmosphere

ドイツのブラックメタルの感想を載せています

Kermania - Kehre Heim...

ドイツのブラックメタル、2014年作2ndフル。元Nagelfarのメンバーがやっている。ドイツのVan Recordsよりリリース。
新譜が出る出る言われておよそ一年近く、ようやくリリースされた。

神秘的かつアトモスフェリックな荘厳な雰囲気でミッドテンポで仰々しく進行する。どこか憂鬱で湿り気あるサウンド、そこにブラックメタルVoと男性クリーンVoをうまく使い分け、シリアスなペイガンブラックを披露。
前作のような大曲はなく、5分〜10分程度とコンパクトにまとめられているものの、まったく気にならない。

タイトルトラックの"Kehre Heim"、続く2曲目"Holde auf seidnem Fuss"あたりはペイガンブラックらしい仰々しさが強いが、3曲目"Kalter Nebel"、4曲目"Der Bucklige Kenecht"や5曲目"Ungewohnte Last"では悲壮感漂うアトモスフェリックな展開が主体。個人的にはこちらの方が好みか。Voの出番が少ないが、いずれも絶妙なタイミングで絶叫Voが入る。神秘的な楽曲がじっくり聴かせる。

前作に比べて疾走展開が無くなってしまったが、楽曲が持つ幻想的かつ神秘的な雰囲気は健在。ペイガンブラックの要素が強いトラックはフィンランドのMoonsorrow辺りを彷彿とする。神秘的かつアトモスフェリックな展開はレーベルメイトのThe Ruins of Beverastに近いか。TROBをよりメロウに仰々しくした感じというか。

長々と待った甲斐があった快作。

これしかなかった