Somber Atmosphere

ドイツのブラックメタルの感想を載せています

Blutklinge - Reflection of a Bleak Mind

ドイツのブラックメタル、2007年作、1stフル。今作をリリースして解散してしまったようだ。Sterbeklangとのスプリットも当時期待していたのに残念。リリース元は中国のFuneral Moonlight Productions。このレーベルまだ生きてるのだろうか。

11曲あるうちほとんどがインストながらも質の高い鬱ブラックをプレイ。初期〜中期Nargaroth、Abyssic Hate、Wigridあたりを彷彿とするBurzumish Black。
ノイジーなギターでスロー〜疾走展開するもの、終始気が滅入る陰鬱リフで寂寥感が強いメロディを奏でる。徹頭徹尾陰鬱展開に徹するのではなく、どこか救いを感じさせるけど結局残ったのは絶望とでも言うべきメロディが素晴らしい。ほんとに胸を締め付ける。フィンランドのTotalselfhatredの1stのような煽情感が○。

特に5曲目の"Night I"がキラーチューン。絶望し切ったところにほのかに感じさせる期待を踏みにじる、明るい悲壮感を感じさせてくれる。このどうしようもないやるせなさはフランスのWolfshadeやFeigur(デモ期)を思い出すことも。

スローな曲は上でも挙げたとおりBurzumish Blackの金字塔であるAbyssic Hate、Nargaroth、Wigrid、Selvmorrdの1st、もしくはアトモスフェリックブラックになる前のSterbeklang(デモ期)あたりを思い出す。また疾走する曲("The Ghost I"あたり)は同郷のDark Endlessを思い出した。

ドイツの湿った質感を保ちつつもSuomi DSBMが持つ煽情感を感じさせてくれるなかなか絶妙な鬱ブラック。個人的にかなり気に入っている音源。


泣く。