Somber Atmosphere

ドイツのブラックメタルの感想を載せています

Total Negation - A Life Lead by Sorrow and Not by Myself

ドイツのブラックメタル、2008年作。AurvandilやThrough the Painにも参加してるイケメン(アーカイブスの写真見る限り)の独りブラック。2009年に1stフル、そして2013年に2ndフルがTemple of Torturousから出るが、今作はそれら以前のデモ音源の方。3曲22分。

葬式ドゥームのWorshipの1stやAsunderを彷彿とする(あそこまで遅く重くないが)、気が滅入るメランコリックな葬式リフでスローに進行する曲"Consumed"から本作は始まる。Voは化鳥系で遠くから聴こえてくる感じ。この当時鬱ブラックでは化鳥系Voが流行ってた?ことをふと思い出した。

2曲目"Mistake"や3曲目"Dead Day"もやはり1曲目同様の葬式大好き厭世感全開の曲。途中トレモロリフで進行するパートがあり、湿ったメランコリックなメロディが聴かれ良い。そのため1曲目よりは気持ち聴きやすい印象はあるが、やっぱり暗く遅い葬式展開が基軸な印象。

メロウさは薄めで退廃的な雰囲気を強く打ち出した鈍重で灰色の葬式ブラック。徹頭徹尾鬱々としていて寂寥感という感じではなくずっと暗い内省的な音。初期Shiningを遅く暗くして廃墟で膝を抱えているような音が好みであれば探してみてもいいかもしれない。

ちなみに1stフルは本作デモを踏まえつつもドラマティックに展開するパートも組み入れたジャーマンブラックに進化しており、こちらも良い。2ndフルが楽しみである。

お葬式。ジャケ、化鳥Vo、つまり鳥葬か?