Somber Atmosphere

ドイツのブラックメタルの感想を載せています

Odal - Geistes Unruh

f:id:DesolatedLife:20161018005520j:plain

 

半年以上振りにひっそり更新。最早こんな場末のブログを見てる人はいないと思うが、それでいいのです、自分の気が向いたときに音源感想記事書いてみるかと思った日が吉日。 

 

 

ドイツのブラックメタル、2016年作4thフル。Black Devastation, Eisenwald, Christhuntからそれぞれ違うフォーマットでリリース。
全国三千万人のOdalファンが待望していたドイツのブラックメタルエリート、Odalの8年振りのフルレングスですよ皆さん。

前作3rdではどこかアーバンな雰囲気を出しつつも強烈な寒々しさとわかりやすいメロウさを推し出したサウンドで最高としか言いようのない作品だった。
そんな前作に対し今作はどちらかというと初期回帰の作品に仕上がっている(本年出たEPもそうだが)。
一言で言うなら、2000年代中期のドイツ産らしい湿り気ある薄っすらメロウなサウンドで展開するプリミティブブラックになっている。

タイトルトラックである一曲目"Geistes Unruh"から、今が2016年であることを忘れさせてくれる。あれ、2005年?と思ってしまうくらいのメロウなオールドスクールプリミティブブラック。だがそれがいい、逆に今の時代でもリスナーを引き寄せる力のあるOdal愛してる。

なかでも耳を惹くのが3曲目"Erblicke des Chaos"、5曲目"Nie erreicht"。湿り気あるメロディを奏でる一方でその曲の勢いから強烈な寂寥感・寒々しさを感じる。 この二律背反なサウンドがとても琴線に触れる。

ギターソロが音外してしまうんじゃないかと不安になるのはご愛嬌、これも昔ながらのプリミティブブラックで良い。と思ってしまうくらいブラックメタルは好きです。
また、どれも曲の区別つかんやんけ!と言われたら仰るとおりです、と言うしかない作品ではあるが、45分のメロウで寒々しい一曲だと思えば十分楽しめるというか、そう楽しむしかないというか。

いずれにせよ、湿り気ある憂鬱な空気を出すジャーマンプリミティブブラック好きにはとても楽しめるサウンドになっている(ほとんどいない)。
当時からブラックメタルを好きでいたリスナーにとってはガッツポーズをとらざるをえない、古き良きプリミティブブラックメタルに仕上がっている。

初期Odalファン、メロウなプリミティブブラックが好きな人は楽しめる作品だ。

 

www.youtube.com

Awesome! Odal is one of the best German black metal I listened ever!

Cheers from Japan!