Somber Atmosphere

ドイツのブラックメタルの感想を載せています

Eismalsott - Weissblendung

ドイツのブラックメタル、2014年作EP。3曲21分弱。bandcampで購入することができる。
EisやFuneral Procession、元Inarboratなどのメンバーが絡んでいる。ジャーマンブラック好きにとっては素晴らしいメンバー構成。

ArchivesではExperimental Black Metalとなっているが、Experimentalな雰囲気は特になく、ストレートなジャーマンプリミティブブラックといった様相。
EisやFuneral Processionがもつ神秘的な霞がかった雰囲気は保ちつつも、彼らよりもメロウなトレモロリフ主体のプリミティブブラックを披露。

一曲目"Zweifel"ではフランスのCelestiaあたりを彷彿とするメロウな展開が聴かれる。また曲の間にアコギやピアノを効果的に入れることにより曲に展開を持たせていて聴いていて飽きない。

二曲目"Sternleite/Tiefenrausch"でも同様の疾走主体のプリミティブブラック。ジャーマンブラックらしい憂いのある展開も聴かれ、初期OdalやSeelengreifといったTaakenが絡んでいるブラックメタルを思い出す。またFuneral Procession的な展開が濃い気がする。ラスト1分半のドラマティックな展開は非常に琴線に触れる。

三曲目"Weissblendung/Titus Oates"は前2曲ほどメロウではなく、Eisあたりの楽曲で色気がある曲レベルのメロウさか(よくわからない)。この薄っすらメロウにブラスト疾走するパートは非常に素晴らしい。個人的にはこの曲がキラーチューン。

参加メンバーがやってるバンド(Eis、Funeral Procession、Inarborat)が好きだったら楽しめる。またOdalやSeelengreifが好きな場合も○。Nagelfarあたりもいいかもしれない。

派手なことは全くやっておらず、この手のバンドは相変わらずアピール力に欠けるわけだが、完成度は高く素晴らしい。フルアルバムを早くリリースしてほしい。


派手さ控えめ。