Somber Atmosphere

ドイツのブラックメタルの感想を載せています

Darkmoon Warrior - Crown of Snakes

ドイツのブラックメタル、2009年作。AntiやEternityの中の人がやってる別バンド。アーカイブスによると1996年から活動してるようで、実はかなりの古株。2006年の"In Fundis Inferiorum" EPで知ったわけだが、当時早くフルアルバム出さないかなとやきもきしていた記憶。そしてどうやら4年越しの新譜が今年出るようで。楽しみ。

して内容だが、寒々しくもどこかメランコリックなオールドスクールブラックメタル。これまでの作品と比べると疾走パートはEternityに近づいた印象を受ける。

1曲目"Hunter of the Sun"では無愛想に疾走する地味なブラックメタルを展開するも、後ろで鳴ってるトレモロリフが薄っすらとメロウで大変素晴らしい。
2曲目"On the Wings of the Ancient"はメランコリックな扇情メロディを奏でるギターが前面に出ており、胸を締め付ける。これぞDarkmoon Warriorだなと思わされる。

4曲目の"Soul Tomb"あたりはスローに進行する陰鬱曲で、これもまたDarkmoon Warriorだなぁと思わされるスタイル。逼迫した雰囲気、胸を締め付ける鬱屈したメランコリックなリフ。Antiを彷彿とするアルペジオ。大変素晴らしい。

疾走パートはEternityやLuror、Membarisあたりを彷彿とする。またスローなトラックで聴かれる陰鬱リフなんかはAntiを思い出す。オールドスクールな疾走曲と陰鬱曲が混在しているといった意味ではLurorが一番近いのかもしれないがやっぱりちょっと違う。

そんなわけでこのあたりのバンドが好きな人は試してみては。またW.T.C.が好んで出すスタイルなので、W.T.C.リリースを追いかけてる人は楽しめるはず。

タイトルトラックしかない模様。こちらも少々地味目に展開するものの展開豊富で○。