Somber Atmosphere

ドイツのブラックメタルの感想を載せています

Zornestrieb - Kalter Zeiten Ewigkeit

ドイツのブラックメタル、2010年作デモCDR、4曲32分半。OdalのTaakenが運営するBlack Devastation Recordsより250枚限定でリリースされた。

悲しげなアルペジオ、湿ったギターのメロディが主体のイントロからスタートする"Verwelktheit"は11分弱の大曲。4分過ぎから急に転調(というよりこれまでがイントロと考えた方が良さそう)し、湿り気を帯びたトレモロリフで疾走する展開へ。
初期OdalやCamulosが好きなんだろうなぁと思わざるを得ない、メロウかつ寂寥感あるブラックメタル
9分過ぎのミッドテンポによりメランコリックに展開する様は同郷のVargsheimやImperium Dekadenzを彷彿。以前紹介したHamleypaにも通じる湿り気を堪能できる。

2曲目"Triebe der Befreiung"、3曲目"Vor Eises Zeit "では、1曲目よりも疾走展開に重きを置いているためか、よりVargsheimを彷彿とする。この音質の悪さ具合が特に。音質が良くなると初期Odalに近づくか。だが湿り気はやはりこれら2バンドよりもはるかに強い。
3曲目のラスト2分くらいに聴かれるドラマティックな展開が大変よろしい、よろしい。こういうのズルい。
ラストトラックである4曲目"Des Vertrauten Suche"は、3曲目の最後の部分を踏襲したかのようなよりドラマティックな曲展開。

初期Odalのメロウさを踏襲してさらに湿り気を突っ込んだ、なんと私の嗜好に特化したバンドだろうか。ちょっとメロメロしすぎで胸焼けするレベルではあるが。

この手の若いバンドにありがちだが、どの曲も尺が長めな割にリフがどれも似通っているから聴いてて飽きてしまうのが残念。この手のトレモロリフを基軸にプログレッシブに展開するバンドがもっと出てきたらいいのにと勝手なことを言ってみる。
近いバンドはいくつか上述したが、Hamleypaに一番近いと感じた。


なんでもかんでもOdal Odal言えばいいんです。

初期Odal好きにはたまらないと思うんですよ。