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Somber Atmosphere

ドイツのブラックメタルの感想を載せています

Eis - Bannstein

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ご無沙汰しておりました。この時期は仕方ないということで。

また細々と更新を再開する予定。

 

 

ドイツのブラックメタル、2015年作4th。Prophecy prod.のサブレーベルLupus Loungeよりリリース。元々はGeistという名前で活動していたが、その頃からカウントすると4枚目のフルレングス。

初期はメランコリックでありつつもどこかアヴァンギャルドブラックメタルをやっていた彼らだが、Eis名義になってからはどんどんストイックな方向に深化していった(前作の"Wetterkreuz"では沈み込みすぎてちょっと地味真っ只中だった...)彼らだが、本作では今までを踏まえつつも色気が出てきたようなブラックメタルをプレイしている。

メロウなリフは控えめで無骨に展開する(特に最初2曲)のは近作と同路線だが、ほかの曲ではジャーマンブラックらしい薄っすらメロウかつアトモスフェリックな展開も聴かれるようになった。
3曲目"Uber den Bannstein"では、これぞストイックなジャーマンブラックといった様相。昔のHelrunarを彷彿とするような寒々しいトレモロリフで疾走するスタイル。これくらいのビターさがとてもいい。
4曲目"Fern von Jarichs Garten"や5曲目"Im Schoss der welken Blatter"ではよりメロウなトレモロリフが聴かれてとてもいい。かといって甘すぎるわけでもなく、とても丁度いい。

聴く人が聴けば、地味じゃん、の一言で片付けられそうな作品ではあるが、この地味ながらもメロウなところがとても琴線に触れる。
昔からのEis(Geist)ファンは勿論、ストイックなジャーマンブラックが好きな人も楽しめると思う。個人的には2015年ベスト。

 

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Sterbeklang - Alleinsein

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ドイツのブラックメタル、2007年作デモ。4曲34分。今は解散してしまっているようだ。

Deathbringer RecordsというGodless Crueltyとか出してたところからリリース。デジパックながらCDRなところに驚いた記憶がある。

作を追うごとにアトモスフェリックブラックに傾倒していったSterbeklangだが、この頃はまだ鬱ブラックな路線が強い。

篭り気味の発狂系Vo、気が滅入るメランコリックなメロディ、少ないリフで反復する、当時よくあった鬱系ブラックメタルなサウンド。とはいえジャーマンブラックメタルな湿り気は忘れず。

ミッドテンポな主旋律で展開しているところに突然スローパートが入ったり疾走したり違和感を感じ得ないが、この気が滅入る空気感は今聴いてもやはりぐっとくるものがある。

多様なサウンドが出てきている今のご時世特に他に言及することはないんだが、気が滅入るサウンドを披露しているバンドは今も昔も変わらないんだなと気づかされる。言い換えればたいして進化してないんだなっていう。まぁだからこそ当時からこんなことやってる人たちは偉いわけだが。

 

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今じゃ特に真新しさ感じないよねぇ

2015年ベスト(ジャーマンブラック以外のブラックメタル)

2015年にリリースされたジャーマンブラック「以外」のベストを選出。

2015年リリース、再発を除く作品のみ。順不同。

 

* Cohol - 裏現

日本のブラックメタル、待望の2ndフル。1stに比べ格段にブラックメタル色が強くなった。暴虐ながらも緊張感があり、曲の完成度の高さが伺える。ドラムのテクニックがすごいのは勿論だが、その裏でギターが薄っすらとメロウなリフを奏でていてこれが最高にかっこいい。ジャーマンブラックのDer weg einer Freiheitに近い印象を受けた。自分の好みど真ん中な音であった。


* Crom Dubh - Heimweh

UKのブラックメタル。ジャーマンブラックメタルのような湿り気溢れる寂寥感が強いメロウなトレモロリフ主体で疾走するスタイル。とはいえ地味になり過ぎず、時折どこかポストブラックを彷彿とするような綺麗目なリフを入れてきたりして全く飽きずに聴き通すことができる。Vanからリリースされたのも納得できる非常に完成度の高い作品。


* Fluisteraars - Luwte

オランダのブラックメタル。個人的に2015年リリースのうち一位二位を争う強烈な作品。4曲いずれも大曲であり、展開も豊富。ジャーマンブラックの持つストイックさをより深化させた作風であり、薄っすらとメロウなトレモロリフ主体ながらも強烈な寒々しさが感じられる。今日サブジャンルが多様化したブラックメタルで、古き良きスタイルを保ちながらもここまで素晴らしい作品に昇華させたか…!と感服する思い。最高。


* Grieving Mirth - Calamitosvs Omine

メキシコ、US、UK出身の三者によるブラックメタル。これがまたかなり高品質なアトモスフェリックブラックメタルをやっている。時折ポストブラックを彷彿とする洗練さを感じるが、荘厳かつ寒々しい印象が強い。カスカディアンブラックに通じるものがあると思う。ドラマティックに展開するパートが多く、とても琴線に触れる。Fen + Panopticonをよりシリアスに仕立て上げたと形容できるような作品。Fen色が強いかな。


* Grimoire - L'aorasie des spectres reveurs

カナダのブラックメタル。Csejtheの中の人がやっている独りブラックメタル。彼にアトモスフェリックブラック作らせてカッコワルイもんが出来るわけがない。寂寥感と湿り気とドラマティックさが同梱する強烈なアトモスフェリックブラック。Csejthe他よりも疾走展開とスローな展開のめりはりが効いており、寒々しさをより感じることができる。間違いない快作。


* Haar - The Wayward Ceremony

UKのプログレッシブブラックメタルブラックメタルの寒々しさを忘れずに変拍子や多様な展開をばしばし入れてくる。何がかっこいいって地味な展開が主体ながらも要所でアトモスフェリックかつ薄っすらメロウな展開を入れてくるところ。ブラックメタルとしても十分かっこいい上にプログレッシブメタルの緊張感が聴かれる。あっという間にアルバムを聴き通すことができる快作。


* Movimento d'Avanguardia Ermetico - Torri del Silenzio

イタリアのブラックメタル、待望の3rdフル。本作は名門Avantgarde Musicからリリースされたが、それも納得の完成度の高さ。篭り気味の音質で鬱屈したメロウなトレモロリフ主体で疾走するスタイル。寂寥感・寒々しさ・鬱屈さ三拍子揃っている最高のプリミティブブラックメタル。このスタイルながら15分越えの曲が2曲もあり、それでも展開が練られていて全く飽きずに聴き通すことができる。本当に素晴らしい。


* Psychonaut 4 - Dipsomania

(初期)Lifeloverの後を継ぐ奴らはこのバンドしかいないと確信した前作からの待望の2ndフル。本作ではより鬱ブラックに傾倒したが、鬱ブラック/ロックとして最高にかっこよかった。初期Lifelover meets Katatonia。ポスト/シューゲイザーブラックに傾倒しない、あくまで本来の鬱ブラック路線を踏襲している素晴らしい作品。


* So Hideous - Laurestine

USのポストブラック急先鋒。シューゲイザーな甘ったるいサウンドかバースト系ポストロックの焼き直しみたいな面白くないバンドが量産される中、こいつらは相変わらず独自の路線を貫いている。シューゲイザー・ポストロックのテイストを踏襲した上で彼らはシリアスな逼迫感ある雰囲気を強く打ち出した独自の音を作っている。そこがとても良い。



以上、2015年リリースのブラックメタル音源のベストを出したわけだが。全体的な印象として、ジャーマンブラックメタルも素晴らしい作品が多かったが、それ以外のブラックメタルの作品の方が琴線に触れる素晴らしい作品が多かった。
どの作品も良かったが、なかでも特にFluisteraars、Movimento d'Avanguardia Ermetico、Psychonaut 4の三作が挙げた中のうちのトップスリーだと思う。はっきり断言できてしまうくらい、素晴らしかった。

2015年はとてもいい作品に出会うことができた。2016年も素晴らしいブラックメタルに巡り合えますように。

2015年ベスト(ジャーマンブラック編)

2015年にリリースされたジャーマンブラックのベストを選出。

2015年リリース、再発を除く作品のみ。順不同。

 

* Der weg einer Freiheit - Stellar

満を持してリリースされた3rdフル。初期のメロディックブラックな路線は鳴りを潜め、よりストイックな方向に深化してきた彼らだが、本作では初期のスタイルが帰ってきた。とはいえ近作のモノクロームな深淵に沈み込むようなテイストは忘れず。特にラストトラック"Letzte Sonne"は数あるジャーマンブラックメタルの中でも傑作といえる出来。


* Eis - Bannstein

元Geistの3年ぶりの4thフル。前作ではストイックで地味ないぶし銀なブラックメタルを展開していたが、本作では前作よりもメロウな展開を入れるようになった。とはいえメロウになり過ぎずに最近の彼らの寒々しいサウンドは忘れず。絶妙な塩梅に仕立て上げた彼らにしかできない快作。自分の好みのど真ん中なサウンドで期待を裏切らない傑作。4曲目"Fern von Jarichs Garten"が最高すぎる。


* Hamleypa - Im Morgen von Einst

2010年にリリースされたEPで衝撃を受けたHamleypaによる待望の1stフル。今作ではポストブラックに傾倒してきた感があり、どこか洗練された印象を受ける。個人的にはEPの頃の湿り気全開のジャーマンブラックなサウンドが好みだが、とはいえ本作でも彼らの持ち味は聴かれる。湿り気溢れるトレモロリフ主体で疾走する彼らが持つ得意な展開はかっこいい。やはり素晴らしい。


* Infesting Swarm - Desolation Road

ポストブラックと形容されているが、やってるサウンドはストレートなメロディックブラック。ギターのメロウなトレモロリフ主体で疾走するスタイル。メロディアスかつドラマティックなリフが特徴で、個人的には派手すぎる印象を受けるが、どこか憂いがあるところが琴線に触れる。これは多くの人が楽しめると思う。


* Kaltetod - Zwang

ドイツ産の中でもストイックなサウンドを頑なに守っている愛すべきバンド。1stフルの"Leere"を聴いて衝撃を受けて以来、ずっと追いかけているKaltetodによる待望の3rdフル。相変わらずなモノクロームかつミニマルな展開で疾走する鬱屈した音を出すプリミティブブラックだが、今作も安定の出来。


* Secrets of the Moon - Sun

ベテランブラックメタルの新作。本作ではクリーンVo多めのダークメタルに傾倒してきた感だが、個人的にはこれまでの作品よりも表現力が拡がった印象を受け、ずっと好み。これまでの地味なシリアス路線を踏襲しつつも儚げな展開が増えた。快作だ。


* Slaktare - Journey into Darkness

女々しい鬱ブラックといえばこの人、Slaktareによる1stフルレングス。ようやくリリースされた。湿り気溢れる悲壮感漂う重厚なメロディが絶品の鬱ブラック。オールドスクールに展開する曲もあったが、あれはなにかの間違いに決まっている(現実逃避)。


* Vargsheim - Traeume der Schlaflosen

元はImperium Dekadenzのサポートメンバによるブラックメタルということで知ったVargsheimだが、今や3枚目のフルアルバムをリリースするほど活動歴は長い。初期のオーソドックスなスタイルから徐々にロックのエッセンスを組み入れるようになってきた。本作ではジャーマンブラックの湿り気溢れる展開とロックな展開を絶妙なバランスで構成した快作となっている。


* Vargnatt - Grausammler

クロノトリガーブラックで有名なVargnattさんがようやくフルレングスを出した。近年の陰りのあるメロウな展開を深化させ、より胸を締め付けるフレーズを入れるようになってきたと思う。初期の湿り気溢れる鬱ブラックとは大きく異なるが、やっぱり最高だった。

 

以下、次点。


Drengskapur - The Forest's Arcanum
Idisenfluch - Idisenfluch/Anachoret
Kerker - A Dime for the Black Faces

 

自分が大好きで昔から追いかけてきたいくつかのバンドが新譜をリリースしてくれた良い年であった。勿論初めて知った良質なバンドとも出会えた。2016年も素晴らしいジャーマンブラックと出会えますように。

Drengskapur / Heilnoz - The Forest's Arcanum

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ドイツのブラックメタルDrengskapurとスペインのブラックメタルHeilnozのスプリット、2015年作。Drengskapur目当てでバンドより購入。Drengskapurは同郷のNemesis Soporとスプリットを出したりしたことで有名だろうか。スプリット相手にドイツ産じゃないバンドがいることは目を瞑ってくださいまし。

 

[Heilnoz]
スプリット相手のHeilnoz。こちらは7分くらいの曲を3曲とアウトロ的な曲1曲を収録。プログレッシブブラックのKathaarsysの元メンバが絡んでいるらしい。

し てこちらはミッドテンポでアトモスフェリックにゆったりと進行する鬱系よりのサウンド。遅めのブラストで疾走する展開もある。メランコリックでありながら 明るいメロディを奏でるギターがとても胸に沁みて切ない。2曲目や3曲目なんかは湿り気疾走展開多めでジャーマンブラックらしさを感じてかなり琴線に触れ る。特に後者の3分過ぎあたりの疾走展開はドラマティックかつメロウに展開して非常にかっこいい。裏でひっそり鳴るベースの音もとてもいい。

ミッドテンポに柔らかに展開するパートはイタリアのTrancelike Voidあたりに近いか。Drengskapurよりもずっと湿り気溢れるテイスト。


[Drengskapur]
Drengskapurは4曲。そのうち2曲がイントロ、アウトロ的なトラックで、メインは2曲。

1分ちょいのイントロを経た2曲目"Trug'risches Nass"は11分超の大曲。いつもどおりのDrengskapurを披露。北欧系を彷彿とする寒々しく疾走するパートに薄っすらと湿り気あるジャーマンブラックらしいリフを盛り込む展開。以前の作風ではペイガンブラックらしいフレーズが聴かれたが、本作ではどちらかというとよりストレートな印象。また同郷のVargsheimのようなロックテイスト溢れる展開を多用している印象を受ける。ラスト1分のやけに速いブラストで突っ走る様はとてもかっこいい。

続く"Des Waldes Quell"は前曲同様疾走曲だが、よりジャーマンブラックらしいトレモロリフが聴かれる。とはいえあくまで寒々しさが前面に押し出されているので、ジャーマンブラックな湿り気トレモロリフは裏でかすかに鳴っているだけだが(これが最高なんだ)。

 

一聴してペイガンブラックらしさは聴かれなくなったが、どこか荘厳さが感じられるところに昔のDrengskapurらしさを感じた。
寒々しい展開が多めでどちらかというと中の人がやってる別バンドのRimrunaに近い印象を受けるか。また寒々しく勢いよく突っ走る展開が同郷のThorngothあたりの印象を受けた。
ドイツのストイックなブラックだとKaltetodが代表的だと思うが、彼らとは別路線で寒々しく無骨に突っ走るDrengskapurはやはり自分の好みど真ん中なのであった。


というわけで、両バンド寒々しさを感じるわけだがそのベクトルが微妙に違っている印象。でもどちらもかっこいいサウンドで、良いスプリットだと思う。

 

 

trailerがあった。前半戦はHeilnoz、後半戦(5分過ぎあたりから)はDrengskapur。

Kaltetod - Zwang

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ドイツのブラックメタル、2015年作3rdフル。同郷のEternity Recordsよりリリース。4曲37分弱。
2000年代中盤から後半にかけてKlage、Kaltetodはアンダーグラウンドジャーマンブラックの真髄をリスナーに叩きつけた強力かつ稀有なバンド。そんなKaltetodが2010年以来久しぶりに新譜を出した。

鬱屈した雰囲気をベースにアトモスフェリックに寒々しく疾走する展開は相変わらず。音質を悪めにして音の分離を潰すことでより寒々しい雰囲気を表現している。ギターのトレモロリフはジャーマンブラックらしい湿り気が溢れるテイストでやはりかっこいい。雑に言ってしまえば、いつものKaltetodだ。尺が長い上に少ないリフが反復されて使われるからかどこか洗脳されている感じを受ける。

2曲目"Zwielichttortur"はそれらに加え荘厳さすら感じられる。Lo-Fiな音質で奏でられる荘厳さ溢れる鬱屈した疾走展開は、カスカディアンブラックのそれに近いものを感じる。だがやはりそれらと違うなと感じるのは、ジャーマンブラックの湿り気溢れる展開が寄与しているのだろう。割と主展開ではミニマルな印象を受けるが、それでも12分飽きずに聴き通すことができる。本作でのキラーチューンだろう。

特に曲単位で大きく差があるかというとそんなことはなく、いつものKaltetod。Lo-Fi+鬱屈+湿り気。あぁジャーマンブラックは最高だ。

これまでのKaltetodが好きならば安定して楽しめる作品。

 

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最高である。

Slaktare - Journey into Darkness

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ドイツのブラックメタル、2015年作。Misanthropic Art productionsよりリリースされた。待ちに待った待望の1stフルレングス。
前作EP"Love is always Painful"ではしみったれた湿り気哀愁溢れるブラックメタルであったが、今作でも勿論その側面は楽しむことができる。

一曲目のタイトルトラックからそれを堪能できる。悲壮感全開の疾走ブラック。寂しげで幽玄なKeyをバックに寂寥感溢れるトレモロリフで展開する哀愁サウンド。特にラスト一分の涙腺直撃の悲壮感全開のトレモロリフがとても琴線に触れる。

かとおもいきや二曲目"Satanic Insanity"ではタイトルからも想像できるようにオールドスクールブラックメタルに突然変貌。Hornaあたりを思い出すフィンランドブラックのようなノリノリな展開。ギターソロも入ったりしてびっくり。あまりのギャップに最初何が起きたのか理解できなかった。。。

三曲目"Psychotic and Fucked Up"、四曲目"Souldestruction"でも同様なオールドスクールな楽曲。リフがどこかCamulosあたりの初期ジャーマンブラックな印象を受けるが、これまでのSlaktareの湿ったテイストとは大きく違う。。
と思いきやどちらの曲もラスト2分半ではこれまでのオールドスクールな展開に突如湿り気溢れるトレモロリフが入ってきて、ドラマティックなサウンドに変貌する。このラストの展開のための布石だったのか…!と思うと本曲もとても楽しめる。

段々Slaktareらしくなってきたなと思えてくるのが次曲"The Mystic Fog of the Soulless Being"。これまでのSlaktareの女々しいサウンドに幽玄なKeyが絡む。ギターの寂寥感溢れるトレモロリフをバックに幽玄なKeyが主体となり疾走する展開はなかなか癖になる。

続く曲は"Laubfall II"。"Laubfall"はデモ「Anguished」で収録されていたが、こちらは鬱屈したスローに展開する佳曲であった。ではIIはどうか? …め・・・女々しい湿り気が帰ってきた!これぞSlaktareだ!と言いたくなる鬱屈した湿り気全開のスローな曲。あまりに女々しく鬱屈したhikikomoriメロディがほんと最高。
5分過ぎからの疾走展開も最高にかっこいい。スローテンポな展開ではギターが主体であったが、疾走展開ではこれまでのトラックでも聴かれた幽玄なKeyが割と表に出てくる。鬱屈したhikikomoriトレモロリフとアトモスフェリックなKeyのコラボレーションがここで極まる。最高にかっこいい。

ラストトラック"Built on Ruins"はこれぞ自分が求めるジャーマンブラック!と言わんばかりの湿り気、寒々しさ、寂寥感三拍子揃った疾走ブラック。他のトラックでも聴かれる幽玄なKeyは本作でも活躍していて、これがまたいい味を出している。12分半もある大曲ながら展開は終始変わらないが、全く飽きずに聴き通すことができる。

オールドスクール疾走する曲もあってギョっとするが、聴き通してみると今までのSlaktareが好きならまず楽しめる。
先日紹介したAnachoretのやり過ぎメランコリーな展開にも近いものを感じる。他にWedardやKlage、Kargvint、Morkekunstといった同郷の鬱系ブラックが好みならSlaktareも楽しめると思う。

 

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やっぱSlaktareだなー!だなー!